漫画「フェルマーの料理」1話2話を料理人が解説!(※ネタバレ注意)
今回は
漫画「フェルマーの料理」
1話2話の感想・紹介を
調理師免許を持つ料理人としてお送り致します。
※ご注意※
この内容は、あくまでも「感想」でございます。
「あらすじ」「セリフの引用」などを極力控えるように努力しております。
ですが、感想を語るうえでやむを得ずネタバレとなってしまうことがございます。
「ネタバレを嫌う方」は御覧頂かないようお願い致します。
そして内容について触れることをご了承の上ご覧頂くようお願い申し上げます。
この作品の設定は、数学の天才である
北田岳が、その数学の思考を生かして
料理人として成長していく、
というもので、王道なものです。
ただ、私は「料理人漫画のマニア」
なのですが、数学と料理、という組み合わせは
見た事がなく、新鮮です。
「鉄鍋のジャン!」で科学的な料理が
出ましたが、現在の料理で、
科学知識などは必要です。
高いレベルの料理人になるとしたら、
料理以外の勉強も必要です。
その点で、「数学の天才」というのは
資質としてはあると思います。
それでいて、料理人としては素人の岳を、
天才料理人の海が巻き込み、
料理人漫画になっていきます。
素晴らしいのは、「いきなり天才として活躍」
するのではなく、ちゃんと「調理場での苦労や厳しさ」が描かれている所です。
これにより、主人公に感情移入できますし、
岳の成長も体験でき、面白くなっていきます。
一つ、技術的なポイントとしましては、
ナポリタンの味付けにある工夫をします。
これは中華料理における「チャーハン」
の味付けと同じです。
旨いチャーハンの味付けのポイントは、
醤油で味付けするのではなく、
塩胡椒で味付けをして、
醤油をわずかに鍋肌にかける程度なんですよね。
これにより醤油が焦げ良い風味がでます。
醤油は味付けではなく風味づけに使うんです。
こういった技術面でも勉強になる漫画です。
ドラマも楽しみですね。