「十字架のろくにん」88話「強く」の感想(※ネタバレ注意)…1章最終話!
今回は「マガジンポケット」連載
「十字架のろくにん」
88話「強く」
の感想をお話しします。
※ご注意
これはあくまでも感想でございます。
内容は「ネタバレ」を目的とするものではございません。
ですが感想の中にやむを得ずネタバレを含んでおります。
また極力セリフの引用を避けるよう注意しております。
ご了承のうえご覧頂くようお願い致します。
※昨今の状況を鑑み、これまでとスタイルを変えて
あくまでも「感想」としてお送り致します。
「十字架のろくにん」は私が注目していた復讐系の作品で
88話は1章の最終話となります。
結局、主人公の漆間俊(うるましゅん)は、
弟とおじいさんを殺されて、敵である至極京(しごくきょう)
を殺せずに終わり、しかも逮捕されてしまいました。
そして裁判が始まり、懲役5年の刑となりました。
刑務所で漆間(うるま)は自分が弱いのが原因だと自分を責め
強くならなければと誓います。
そして5年後に舞台は移ります。
漆間(うるま)の同級生だった東千鶴(あずまちづる)
がメインとなって新章がスタートします。
と、これが88話なのですが。。。
この作品、漆間(うるま)をいじめ、親を殺し、
弟を重症にした5人を一人づつ殺していく復讐の話…
でした。その内容はやられかた、周囲の人間の被害(主に強姦)
などが見るに堪えないほどえぐい反面、復讐の様子も容赦なく
残酷で、しかもきっちり描いているので、よくある
「復讐もの」と一線を画しており、大変好きな作品でした。
やられ方がひどかったぶん、復讐でカタルシスを感じられる作品でした。
しかし途中からおかしな方向に進んでいきます。
まず、復讐の対象ではない刑事をころしてしまいます。
現場を見られやむを得ない状況とはいえ何もカタルシスはありません。
そしてターゲットが京になったシリーズ。
なぜか不要に、京の仲間が増え、漆間(うるま)はかんたんに捕まり、
知人が殺され、弟もいいように暴行されます。
なぜか漆間(うるま)は(しばられているとはいえ)反撃できずにいます。
ようやくおじいさんが助けに来て少し反撃しますが、
殺されてしまいます。
ここでも漆間(うるま)は何もせず。
京に対してはトラウマを出して全く手が出せない。
これで無残にも終わり…と、ひどい展開になりました。
おそらく人気が出たので引き延ばしで京をさらに強い存在にしたかった
のでしょうが。改悪と言って良いでしょう。
新しいストーリーを作りたいのでしたら、一度京を殺して
作品、もしくは一章を終了させてそれから2章を開始
すれば良いと思います。
ファンが望んでいたのは、京をボコボコにして弟を助ける漆間(うるま)
です。でなければカタルシスは感じません。
2章も読んではいますが。これは今後どんなに京を残酷に殺しても
とりかえしがつきません。いまさら遅いです。
スカッと終わっていればかなり素晴らしい作品になったのに、残念です。